【一年間被ばくの実際】健康リスクの選択を誤らない、そして自らの選択に自信を持つ。

 本日の茨城県議会本会議終了後、私たち公明党県議団は、3月14日(今日)付けの茨城新聞23面の記事ともなった茨城大学理学部田内広教授を訪ね、田内教授が原発事故以来計測したご自身の積算線量にについての知見を拝聴させていただきました。
 田内教授の知見は、①水戸市の平均的なサラリマン(田内教授自身)が原発事故以来受けた外部被ばく線量は、年間682μ㏜。
 ②682μ㏜は、事故前平年比24.5%増、チェルノブイリ事故を参考にすると過剰被ばくは最大0.2m㏜。
 ③この値の捉え方は個人差があるが、教授の見解では健康リスクはきわめて低い。
 ④この値は、遺伝子損傷の観点からみると活性酸素や紫外線に比較しても低位。
 等の説明を頂きました。
 教授は、シーベルトやベクレルの捉え方をホタルに例え、またリスクの捉え方を道路の交通量と事故発生の関係に例えるなど、分かりやすい説明も紹介して頂きました。
 私が印象深く感じたことは、リスクの考え方です。教授は、今までは「リスクと利益の相関関係が選択の方法であった。これからは、リスクとリスクの中で自身の納得の選択が求められる」と言うものです。
 
 つまり、放射線の問題は、放射線ゼロを目指す安全とはならず、健康や生命への悪影響が何者であり、如何なるものがを選択するかと言うことです。例えば、がん発病の因子が放射線かその他かとも言えましょう。これは、今では当たり前な見解ですが、得てして極端な議論になりがちな放射線議論への警鐘たと思います。そして、個々人の選択の差異を認め合うことが大切だと思います。
 大変に分かり易い知見をうかがい有益な時間を頂きました。
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