【防災・減災ニューディール財源】茨 城一(いはら じょういち)一家のニューディール。夢の実現、消費の拡大、家族の絆に弾む心。

 公明党の提唱提案する「防災・減災ニューディール」政策についてご説明させて頂くときに、皆様が分かりにくいと言われることに、「財源」があります。
 「防災・減災ニューディール」の財源は、「建設国債」「(仮称)ニューディール債」「民間資金活用」を想定しています。これは、建設国債は60年の超長期、ニューディール債は25年(復興債と同様)は中長期、PFIやレベニュー信託利用の短期との期間の概念です。
 そして、理解を複雑にしている理由は、「赤字国債」との混同と言えるでしょう。一般に「国債」と言えば「赤字国債」であり、まさに借金ということです。借金はすべて同じとすれば、その時点から議論が進みません。
 私は、銀行勤務経験から、「借金とは資金使途が全て」であり、良い借金も悪い借金も借りようとする側の資金利用の目的に尽きると考えます。加えて、使途に適切な返済期間を決定することこそ融資する立場からももっとも大事なことです。
 また、国債と言えば、多くの方が銀行や証券会社の販売する「個人向け国債」を思い浮かべて、60年の国債は販売していないという方おられます。
 そこで、何か私たちの生活から見る資金調達の例がないかと考えてみました。財源とは、資金調達です。ただ国は、国債を印刷するようなものですが、銀行等は預かった預金の内から融資するということで少し違うと言えましょう。
 茨 城一(いはら じょういち)一家のニューディール物語
 茨 城一さん(50才)と妻の霞美(かすみ)さん(48才)は、今借家住まい。コンクリートを使ったデザイナーズハウスでしゃれたたたずまいが気に入っています。コンクリートだから、地震に強くて大丈夫が自慢でした。
 ところが、昨年の東日本大震災ではびっくり。コンクリートにひび割れがあったのです。大家さんに聞きました。「この家はいつ新築したのですか」。大家さんは、「昭和40年。だから築後47年。風情があるでしょう。でも、コンクリートに50年から60年の寿命があると聞いて驚いているのよ」とはなされました。茨さんはビックリ、このまま住んで良いのか悩み始めました。
 そこで、茨 城一さんは奥さんの霞美さんと家族の将来を話し合いました。奥さんの霞美さんは、「できれば息子夫婦とも住みたいね」と。長男の功さんは一昨年結婚してアパート住まいです。霞美さんは、功さんから「子どもが出来たら一緒にすむのもアリだよ」と聞いていました。
 さて、そこで茨一家の資金繰りの検討会が開始されました。
 住宅新築は、住宅ローンだね。城一さんだけでは借入期間が短くなるので、二世代ローンはどうだろうかとなりました。長男功さん若夫婦も一緒に住むし、それでいいよとなりました。
 すると城一さんと霞美さんは、家族全員で乗れる車も欲しいねと言い出しました。「少し大きな自動車に、いざというときの防災グッズを準備しておくのも大切だよ」と全員が賛同。「じゃあ、車は息子たちに払わせないから、マイカーローンを城一さんが支払うことにしました。この借金は次世代には残せません。
 さて、自宅新築を話を聞きつけてソーラー発電の関係者がやってきました。笑顔で真面目そうな営業マンは、「茨さん、ご存知ですか。太陽光発電は1kw/h当り42円で売電できるんですよ。太陽光は収益物件です。そして、わが社は今無料で家庭用太陽光パネルを提供しています。ただし42円中30円は、わが社が頂きます。是非太陽光パネルを屋根に付けて下さい」と、新築する家付近が太陽光発電に適していると言うのです。茨さんは、もちろんOKしました。
 さあ、家族会議も終わりです。新築の自宅は、耐震性に優れています。新車は、いざというときに家族で避難できることを想定しています。太陽光パネルは、節電効果があり、原発に依存しません。
 茨さんな一家の、ニューディール計画がスタートします。家も、車も、経済効果の高い投資です。多くの方が関わって家が新築され、日本をけん引する自動車に関係する人も大勢です。そして、新しい投資が新しい産業を予感させます。

 この茨さん投資は、大きな消費であり、信用力の創造と言えるでしょう。乗数効果も大きなものがあります。
 公明党の「防災・減災ニューディール」は、建設国債60年の超長期、新ニューディール債25年の中長期、短期の民間資金の活用です。この資金使途に見合った財源の的確な設定があれば、それは新たな消費を喚起し、的確な返済の履行を約束するものです。
 これらの国債も、基本は税収による償還であることは間違いありません。それでも、景気浮揚と経済のパイの拡大があれば無理ない財源調達と言えるのではないでしょうか。GDPの2%を作る政策は、大いなる希望の政策と確信しします。
 なお、茨さん一家には、現在100万円の借入がありました。それは、銀行の通帳の定期預金を担保にした総合口座の借入です。このマイナスは、給料より支出が大きいときに、発生して積み重なりました。毎年、奥さんの霞美さんの承認を得てはいますが、どうもマイナス解消が難しいようです。それでも、実はと言えば、定期預金140万円の裏付けがあるので、少し安心しています。
 これは、国と地方の借金が1000兆円ありながら、1400兆円の個人資産があると言われている状況に近いものです。毎年、承認を得ているのは、特例公債として子会の議決が必要と言うことでしょうか。赤字国債は、財政論からはあってはなりません。稼いだ分で生活することが必要です。ましてや、孫たちの成長により教育費支出が増えそうに茨さん一家は、現在の日本では社会保障費の毎年1兆円増に似ています。
 また、借入は変動金利にしましたから、利息の変化に敏感にならなくてはなりません。今は、超低金時代ですが、金利がグローバルな世界経済の影響があるとすれば、我が家だけで決定できないもどかしさがあります。
 茨 城一さん、霞美さんご夫婦、今度同居する功さん一家が、安心して暮らすには、政治と経済の安定と成長が必須です。これらの全てが、「人」に帰着します。誠実な人材を、有為な人材を、人のために尽くす人材を、国政の場に送り出したいと決意します。