土浦市の夏の課題は、異常発生する「アオコ対策」にほかなりません。
今年も既に土浦駅東口に近接する土浦港ヨットハーバーには、アオコが発生しています。湖面に緑のペンキ塗料をまき散らしたようなアオコは、異常発生しては太陽光で死滅し、腐乱臭を発生させます。
今年は、土浦港では既に国交省管理のアオコ処理船「水馬」が接岸されています。そして、現在は、「水馬」に隣接して大型のボートがスクリューを回して湖水の撹拌をしてアオコ発生の抑制を図っています。
また、土浦市内でもアオコ発生による被害の大きい「新川」では、茨城県が新たな装置を設置してアオコ対策を開始しました。
この機械は、アオコの発生を抑制または群体化を抑制する水流発生装置と、アオコを沈降させる超音波照射装置、アオコの腐敗臭抑制のためのオゾン発生装置からなる船のような機械です。
アオコ発生の抑制は、確かに、湖水や河川水の撹拌が有効です。
アオコが発生し水面に上昇することはアオコの特質として避けられません。そして、本来は自然に沈降するはずが異常発生が沈降を邪魔するからです。
その意味で、水流を人工的に作ることが必要です。ボートのスクリューもその他の水流発生装置も重要です。ただし、多勢に無勢のように限定された範囲に留まる事が心配です。
また、水流は、河川等のゴミを運び、水流の効率を低下させる不安があります。昨年もアオコ除去の現場に立ち会って、アオコ処理は河川のゴミ掃除との印象がありました。普段の河川管理が問われるものです。
水流による撹拌とともに、アオコの死滅を防ぐためには、アオコの沈降が重要です。超音波による効果について知見はありませんが、期待したいと思います。
更に、腐敗臭対策は必要です。臭いこそがアオコ対策の本質です。市民生活に影響し、土浦市の夏の人の往来に影響があります。アオコで有名になる必要はありません。ここにも大きな期待を寄せたいと思います。
いずれにせよ、昨年来のアオコ発生は、かすみがうらの湖水や河川の透明度が上昇した事が直接的な原因とされています。
そして、その本質はかすみがうらの富栄養化にほかなりません。ここに対する不断の努力や施策が必要です。是非とも巨大な湖に挑むことに最大の研究と努力をしたいと考えます。