昨日(9/8)土浦商工会議所・土浦市新治商工会・土浦商店街連合会主催(土浦市共催)の「まちづくり講演会」が、土浦市内で開催されました。
講演は「これからのまちづくりと土浦~都市再生と賑わいづくり~」のテーマで、日立市出身の経済産業省地域経済産業審議官の照井恵光氏の講演会です。
講演は、まず「まち」をとりまく状況を、
①減少に転じた人口推移、
②急速な高齢化、
③宅地の郊外化、
④市役所は中心にあるが公共施設や病院等は郊外移転、
⑤商店街等の事業所は駅周辺からロードザイドへ、
⑥大規模店舗が増加するも中心部の大型空き店舗が目立つ、
⑦小売業の縮小と、中心地商店街の利便性低下、
⑧郊外に一戸建て志向、をデータをもって示され、
このままでは暮らしやすい「まち」は実現できるのかと問題点を指摘されました。そして、「交通弱者」「買い物難民」「中心市街地の文化活動の衰退」「公共事業の投資効率悪化」「無秩序な郊外開発への懸念」を述べられました。
そして、今後目指すべき「まち」の姿を「コンパクトなまちづくり」として提案して、①郊外化への歯止め、②生活拠点の再生の実現のために、「ハコモノ」ではない「創意工夫のソフト」事業の立ち上げを示唆されました。
次いで、中心市街地及び商店街の活性化として、「中心市街地活性化法」と「地域商店街活性化法」を挙げて、土浦市も同法の基本計画認定地域となっても良いのではないかと提案されました。
そして、全国の成功事例を次々に紹介されて、行政頼りではない民間主体の事業展開
を展望して、行政は地域の利害調整にあたるべきではないかと話されました。
最後に、地域おこしは、「人」が大事として、ポイントは、「若者」、「よそ者」「変わり者」ではないかと笑わせながら、
①新しい発想、若い情熱、賑わいは若者の集いからと「若者」のあり方を示し、
②長くいる人が分からなくなった地域の良さを「よそ者」が発見するとし、
③賑わいは、全ての人に来てほしいではなく特定ながら世界に通じるような事で人を集める方法がある。例えばアニメおたくがそうであるが、世間の「変わり者」が賑わいを作った事例は数多いとしました。
人口減少時代のまちづくりは本当に難しい。ハコモノから離れて、若い発想で、コンパクトなまちづくりを望みたいと講演されました。