少ない人数の膝詰の対話になると、「実は」として聞かれることに、消費税増税の賛否があります。
私達公明党をご支援くださる方にも消費増税に反対される場合も当然あろうかと思います。私も、「実は」として、消費税は上げられたくないのですがとお話しすると、ホッとされる方が多いように感じます。
私達の生活の範囲とは、さほど大きくはありません。土浦市規模でもなく、茨城県規模でもなく、もちろん日本規模でもありません。自分自身の日常の行動範囲にあるのだと再確認します。
そこで、自分のサイフから、今後5%相当のお金が出ていくことに抵抗感がないなどはあり得ないのだと思います。
理屈の説明は省きます。社会保障の継続や、今後の給付の伸びなど理論的に説明は可能だと確信しますし、相応の説得力もあるだろうと思っています。
しかしながら、体の反応は、理論理屈の理解についていかないものだと思えるのです。
そうこう考えていると、堂々巡りする消費税論議の中で、「私たちは消費税をどの程度実感しているのだろうか」と考えてみました。
100円に対する消費税5%は5円ですから、購入価格は105円。これが10%になればね購入価格は110円。これが基本的な理解です。いわゆる外税方式は、消費税額が分かり易い仕組みです。
しかし、購入価格100円の場合の消費税はいくらでしょうか。商品価格95円に対しての5%は4円です。つまり、99円。100円は不思議な金額なのです。
つまり、消費税は、分かり易い金額か、税額の明示がないと、その実態に迫れないのではないかと考えてしまいます。
例えば、購入価格120円の商品が、増税後125円になった時に、1円の違和感を私たちは感じられるでしょうか。解説すれば114円プラス5円消費税が本来の価格であって、増税後は、114円プラス11円が本来価格です。ここに、「損」か「得」かを持ち込むことに不思議さを感じます。
世の中の価格は、変動するものです。消費税は、変動する商品価格に付随する付加価値税であり、これまた変動するのです。原料仕入価格が上昇しても全てがストレートに最終販売価格に反映するとは限りません。
私達が、本当の価格を知り、税負担の重みを再確認しなければ、消費税の理解と政府への委任は成立しないように思います。
税は、私達の住む社会を作る源泉です。受益と負担という言い方、財源と事業という言い方など、様々なものは、貸借対照表の右左にバランス良く掲示されなければなりません。
そして、未来への投資と、未来に備える貯蓄とを兼ね備え、常に付加価値創造の原因を作らなければならないと思います。
今こそ税に対する考え方を再確認し、税の使い方に国民が関心と責任を持っても良いと感じます。