次の質問は、地元土浦の活性化の一助を願うものです。
その中心は、県の管理する土浦新港を、地元土浦の管理運用に移管することで、霞ヶ浦水際のトータルな活性化を図るものです。
ちょうど土浦市は、霞ヶ浦周辺の「かわまちづくりアンケート」を実施ており、地元の創意工夫により、土浦の大きな財産である霞ヶ浦をアオコや富栄養化の汚れたイメージから、観光とレクリエーションの拠点に変身させようとするものです。
☆八島功男議員
次に,霞ヶ浦湖岸の活性化についてお伺いいたします。
霞ヶ浦の豊富な水産物と水上交通ににぎわった土浦,現在はアオコの異常発生による環境悪化のため,水質浄化対策が急務の課題になっております。しかしながら,土浦駅東側の眼前から臨む美しい霞ヶ浦は,これからも水郷筑波特定公園の玄関口としてふさわしい観光,レクリエーション空間であることは言うまでもありません。
そのような中,現在,土浦市では河川空間とまち空間の融合を図り,霞ヶ浦湖岸地域を活性化させるための国交省の「かわまちづくり支援制度」の登録を目指し,市民アンケートを実施するなど,土浦市かわまちづくり計画の策定に取り組んでいます。
土浦市かわまちづくりの対象地域は,北から南に,土浦新港,京成ホテル跡地,ラクスマリーナ,土浦港ボート停留地域,桜川流域,蓮河原田園,霞ヶ浦総合公園に至る地域です。
この地域の活性化に対して,地元土浦市民の闊達な意見や創意工夫が実現されるように県としてバックアップする必要があります。この事業の効果は,霞ヶ浦と筑波山を一望する霞ヶ浦流域の観光資源の開発や,東京1時間圏内の定住人口の増加にも寄与すると考えます。
また,経済的な側面から見ても,私たちは宅地や田畑でない霞ヶ浦から,本県の土地利用面積相当の経済価値を追究する必要があるとも考えます。
さらに,現在,茨城県が管理する土浦港は,109.3ヘクタールの港湾区域が指定され,川口地区では総延
長1,280メートルの物揚場にプレジャーボート,遊覧船等が係留し,新港地区では砂利船や工事用作業船の
利用がなされております。このような状況を踏まえると,土浦港の管理については,指定管理者制度を活用し地元の土浦市等に任せてはいかがでしょう。地元独自の柔軟な活用を促し,効率的な管理が可能となり,霞ヶ浦の観光,レクリエーション拠点としての港湾利用の促進が,なお一層図られるものと考えます。
そこで,土浦港の管理運営のあり方を含めた霞ヶ浦湖岸の活性化について,小野寺土木部長の御所見をお伺いいたします。
以上でこの項目の質問を終わります。
○小野寺土木部長
霞ヶ浦湖岸の活性化についてお答えいたします。
県では,これまでも桜川などの霞ヶ浦に流入する河川において,親水性に配慮した護岸や桜づつみの整備を行うなど,水辺空間整備や公共施設の活用により,湖岸周辺地域の活性化に寄与してきたところであります。
現在,地元土浦市におきまして,まちづくりと河川や土浦港などの水辺整備とが一体となり,当地域の魅力向上を図るため,国土交通省のかわまちづくり支援制度への登録に向けて,計画の策定が進められているところでありますが,県といたしましても,市の計画策定や,その後の施策の推進に対しまして支援,協力を行ってまいります。
また,土浦港につきましては,多数のプレジャーボートが係留され,スポーツや観光レクリエーションなどを中心に港湾利用がなされており,一方,土浦港に隣接して土浦市の運動公園や土浦市が出資する民間マリーナも立地しており,休日を初めとして多くの方々に利用されております。
このため,土浦港は,これら周辺施設と一体的に利用されることにより,港湾利用がさらに促進されるとともに,当地域の活性化に大きく貢献できるものと考えております。
このようなことから,港湾管理者である県といたしましては,より効率的な運営を目指し,土浦港と周辺施設との一体的な管理を視野に入れ,指定管理者制度の導入などに向けて,現在,土浦市を初めとする関係機関と協議を行っているところでございます。
このように,県といたしましては,今後とも土浦港の望ましい管理運営体制の構築により,利用者のサービス向上に努めますとともに,かわまちづくりへの支援などを通じて,霞ヶ浦湖岸の活性化に向けて引き続き努めてまいります。