人気取りとも思われるポピュリズム(大衆迎合主義)には、騙されたくないと思います。それでもマスコミの露出は、耳目を集める言辞や映像に偏る傾向であって、真実への錯誤が脳裏を掠めるように思います。
公明新聞には、マックス・ウェーバーの箴言が掲載されていました。それは、政治家の重要な特質を「情熱・責任感・判断力」とし、政治家が心して克服するものは、「虚栄心」としました。
政治家が、「虚栄心」によって誘惑され、「演技者になったり、自分の行為に対する責任を安易に考えたり、自分の与える『印象』ばかり気にするといった危険に不断にさらされている」と講演したそうです。
振り返れば、3年前の民主党は、無責任なマニュフェストにより、国民を翻弄し、結果に対する責任も果たせずにいます。引退する鳩山元首相や、誰にも相手にされなくなった菅元総理は、一体日本政治史に如何なる役割と位置付けをされるのでしょうか。
ポピュリズムの空気は、今も充満しているようです。橋下大阪市長の言う、小選挙区候補者を「じゃんけん」で選び決定することは、「大きな決断とはそういうものだ」なのか、「過去の経緯や積み重ねをないがしろにするもの」なのか、そして、国民の選択はどうなるのだろうかが選挙する私たちに突きつけられていると考えます。
加えて、これらの耳目を集める議論?をして、選挙への放棄が為されるとすればこんな不幸はありません。参加しない意見は、選挙においては、議席として反映されないことを改めて感ずるべきだと思います。
民主主義は、数の論理により収斂されます。しかしながら、数を構成する「1」を軽く考える、中味は問わないみたいな政治は許されるものではありません。
朝日新聞の社説的に言えば、「お任せ民主主義」への白紙委任は、あってはならないことを皆さんと確認したいと思います。