衆議院選挙の結果は、民主主義の帰結として数の多数をもって表されます。
余りにも大きなブレが、不安も持って語られることになるのでしょうか。それとも小選挙制度の当然と割り切られるのでしょうか。どうしても日本には小選挙区制は刺激的すぎるかもしれません。いや民主党による政権運営という二大政党制の実験は失敗だったからなのかも知れません。いずれにしても国民は自公政権を基本とすることを政権選択としたと言わざる得ないのです。
衆議院の定数は、480議席。
320議席は、衆議院の2/3に相当します。憲法59条には、衆議院で可決された法案が参議院で否決されたり、60日以内に採決されなかった場合は、衆議院で出席議員の2/3以上で再可決し成立します。つまり、衆参のねじれに対する最も有効な結果であり、政権運営は政権党のままになるとも言えます。
269議席は、絶対安定多数です。国会の17の常任委員長を独占し、委員も過半数を確保します。
252議席は、安定多数です。国会の17の常任委員会の委員長ポストを独占し、委員の半数を確保します。
241議席は、首相指名選挙を制して与党になります。これで衆議院での予算案や法案の通過ができるようになります。
さて、その他、議員数51を持って内閣不信任決議案や予算関連法案が提出できるもので、議員数21で予算を伴わない法案の提出者になることができます。更に、10議席以上あることで党首討論に参加することができます。
やはり、民主主義は数の論理であることを否定できません。しかしながら、数が単なる数合わせであってはならないのです。一人1人の議員の見識や信念が、各党派にあっても議論と合意を持って、党の決定事項となるべきです。民主党はそれができませんでした。つまり、党は分裂したのです。
これからの国会運営において、一人1人の議員の姿をしっかりと見つめて参りたいと思います。そして、本当に必要な議員による国会の運営を望みたいと考えます。