【税制改正案】住宅ローン、自動車取得税・エコカー減税、給与引き上げや雇用にインセンティブ、孫への教育資金贈与等、暮らしに配慮。

 平成25年度与党税制改正大綱は、公明党の主張を反映して、暮らしに配慮した税制がいくつも盛り込まれました。
 ① 住宅ローン減税。住宅ローン減税は、年末のローン残高の1%を10年間所得税や住民税から差し引くものであり、期間を2017年末まで4年間延長します。
 一般住宅では最大200万円となっている控除額を14年4月から最大400万円に倍増します。また、所得税や住民税の納税額が少ない中低所得者には、現金給付が行われます。
 公明党は、消費税率引き上げに対応する「家計支援策の柱」の1つとして、住宅ローン減税の導入を強く主張してまいりました。過去最大規模となる住宅ローン減税を実現して住宅のかけこみ需要対策を講じて参ります。
 ② 「自動車取得税」の廃止と「エコカー減税」の恒久化。公明党が長年主張してきた自動車取得税の廃止がついに実現します。2段階で引き下げられ、消費税率が10%に引き上げられる時点で廃止されることになりました。
 「自動車重量税」については、グリーン税制を導入し、14年4月を予定している消費税率8%段階では自動車の燃費性能に応じて重量税の負担を軽減します。
 ③ 次に、今回の税制改正では、政府の緊急経済対策に盛り込まれた税制支援策を具体化し、経済成長を促しています。
 例えば、給与が2012年度と比べて5%以上アップした企業は増加額の1割、中小企業は2割を法人税から税額控除致します。
 つまり、社員の給料を5%以上アップさせた会社には、法人税を軽減するというもので、給与引き上げへのインセンティブを与えるものです。
 また、雇用促進税制もテコ入れし、雇用者数を増やした場合の税額控除を現行の1人当たり20万円から倍額の40万円に引き上げます。さらに、研究開発投資の税額控除上限を法人税額の2割から3割に引き上げるほか、中小企業の交際費を損金算入できる制度も拡充致します。
 経済再生のためには、消費行動の活性化が不可欠の要素です。
 「孫への教育資金一括贈与の非課税」は、高齢者から孫の世代への資金移転を促します。これによって若年世代の教育費負担を軽減させ、消費を活性化させる効果が期待されています。
 これは13年4月から15年末までの時限措置で、贈与を受ける対象者は30歳未満となっています。祖父母から孫など直系の親族に教育資金を一括贈与した場合、贈与を受ける1人につき1500万円までは贈与税が非課税になります。