【ラジオ収録】今定例会に臨む姿勢や、予算・事業への所見、行財政改革へ取組む抱負。「生活大県いばらき」づくりに勇躍スタート。

 茨城県議会は、平成25年第1回定例会の最終日を迎え本会議を開催して、執行部提出の新年度予算を原案通り可決致しました。
 終了後、県議会各派代表によるラジオ収録があり、私も公明党を代表して収録に参加しました。収録の柱は、本定例会に臨む基本姿勢、新年度予算と事業に対する所見、行財政改革に取り組む姿勢について話されました。
 放送は、3月30日(土曜日)午後6時から45分間、IBS茨城放送からお届けするものです。
 不馴れと言うか、初めての経験でもあり、随分噛みました。45分一発取りの緊張がありました。ご興味があれば視聴下さい。私たちは、自分の声を知らないものです。きっとすごく恥ずかしいことになっていると汗顔のいたりです。
 以下は、発言内容の原稿です。
 1 平成25年第1回定例会に臨んだ基本姿勢
 東日本大震災の発災から2年、いまだ32万人以上の方が避難生活を送っています。団震災からの復興と再生は政治の責任です。公明党は、引き続き着実な復興を成し遂げ、災害に強い茨城、安心・安全の茨城を構築するために全力を尽くして参ります。
 昨年末、自公連立政権が発足し、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の「三本の矢」により緊急経済対策が閣議決定されました。また、総額約10兆円の大型補正予算と共に切れ目ない経済対策の実行がなされることになりました。
 茨城県も国と歩調を合わせ、大型補正予算に盛り込まれた交付金の活用や景気対策、円高是正・株価上昇の効果を県税収入に反映するなど確たる見通しを持つことが重要です。一層の努力で国と連携すべきです。公明党は政権与党としてその一翼を担います。
 
 そして、公明党は、本県が真に生活者のための「生活大県」づくりにまい進できるよう県民の意見・要望を汲み取り、生活者の現場・最前線からの施策を発信して参ります。
 また、ポテンシャルの高い茨城の発展のために、女性、若者、高齢者の皆さんの力を発揮できる施策に取り組みます。今後の県内人口の推移予測を見るとき、今こそ女性の活躍と、若者の躍動と、高齢者の意気盛んな元気がなければ減少する定住人口に歯止めをかけ、茨城の魅力に導かれる交流人口の増加もありません。地域に特色あるに発信力と、たくましい人材力が溢れるための施策を展望して参ります。
 東日本大震災は、「自助」「共助」「公助」のあり方を根本から問い直しました。防災体勢の充実強化は喫緊の課題です。加えて、風評被害の払しょくも急がなければなりません。東海第二原発に関わる諸問題は、県地域防災計画の柱になるものです。安全と安心の茨城づくりは、緒についたばかりです。
 平成25年度は、茨城の未来を決定づける重要な年です。県議会の使命を果たすべく力強く取り組んで参ります。
 
 2 平成25年度予算・主要事業に対する所見
 本定例会は、県職員の退職手当支給水準の引き下げのための条例の先議から開幕しました。即日付託された総務企画委員会は本条例について遺漏ない審議であったものの、さらに十分な審議時間を必要としたと考えます。
 さて、総額1兆784億6500万円の一般会計は、震災対策が大きく膨らんだ前年に比べて293億円の減額予算であり、政権交代を背景とした国の思い切った15ケ月予算編成や人件費見直しの影響を受けました。
 県税は、3150億円。85億円の増ですが、国の積極的な景気対策の効果が表れるのは来年度以降であり、現状を踏まえたものと理解します。
 一方で、借金にあたる県債は、自公政権の大型補正予算に盛り込まれた「地域の元気臨時交付金」の活用で国の公共投資に対する県負担の軽減にあたり、県債の圧縮につながったものです。地方交付税は前年比108億円の減額であり、地方公務員の給与削減を前提としているものです。
 歳出面では、人件費は削減、扶助費は増額、震災からの復旧復興にも相応充当されており、全体として適切な配分がなされています。しかしながら、歳入歳出の収支不足があるとして、県債管理基金からの繰替運用140億円を計上したことは好ましくなく確たる改善策が必要と考えます。また、臨時財政対策債等の特例的な県債を含む県債残高は2兆828億円となり県財政の厳しさが今後とも続くことを懸念します。
 事業面では、震災からの復旧復興関連に予防保全に係る事業へのメリハリがあり、医療分野では、地域医療再生基金の活用で県北地域医療の充実や、県立中央病院に手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入するなど若手医師の確保や育成にも目配りされていることを評価したい。
 また、風評被害対策として各種の工夫が見られ、「茨城マルシェ」を始め各種のキャンペーンには一過性ではなく全体が連動して相乗効果が発揮されることを望みます。
 3 行財政改革への取組を踏まえた今後の抱負
 第6次行財政改革大綱の2年目となる本年。特例的県債を除いた「県債残高」の縮減、同じく臨時財政対策債を除いた「プライマリーバランス」の黒字化をもって財政規律を維持するとしており、これを確実に実行することが最も重要です。県債管理基金からの繰替運用は、次年度以降発生させないために、更なる事業費の精査を行う必要があると考えます。
 健全化判断比率である「将来負担率」の見劣りは顕著であり、県保有土地の早期処分に引き続き全力を尽くさなければならない。
「生活大県いばらき」の実現に向けた改革工程を着実に進展させるために、私たちは高い問題意識持ち、改善のための努力が必要です。
 県は、「エコフロンティアかさま」で「レベニュー信託」を組成することで、長期の資金繰りを平準化させ、同時に、県の損失補償に係る債務圧縮させることができました。また、今回は、「アセッド・バックド・ローン ABL」の活用で、県開発公社の資金調達における高い借入利率と県による損失補償付の借入の解消を事業化しました。
 ともに、勇気ある決断とチャレンジであると評価します。それは、借入とコミットした保有土地を金融スキームで切り離し、借入解消のルールを長期的に確定させることで、毎年の補正に新しい展開を与えたと理解するからです。
 それにしても、県保有土地の処分を急がなくてはなりません。東日本大震災や原発事故を経て、企業立地推進は並大抵の苦労ではないと思料しますが、全庁挙げて、議会も同様のスタンスで取り組む課題であると思います。
 私たち公明党は、行財政改革の更なる推進のために、公会計制度の見直しを提言しています。企業会計に準じた発生主義・複式簿記の導入です。県財政を分かり易く示し、説明責任を果したいと考えます。そして、改革の歩みを進めて参ります。
 049
 051