経済産業省の産業構造審議会新産業構造部会の部会長である東京大学の伊藤元重教授が監修した≪「成熟」と「多様性」を力に≫経済社会ビジョン~価格競争から価値創造経済へ~の中に懐かしい言葉を発見しました。
それは、「ダブルシンカム・ツーキッズ」です。かつて女性の社会進出を指していたように記憶していますが、今回改めて、幅広く多様な、そして特殊ではない女性の就労促進の姿を指しているようです。
振り返ってみると日本の専業主婦の増加は、高度成長期においてであり、歴史の中では、農業や商業では女性は欠くことのできない就労者でした。私の母も、今年80才を迎えながらレンコン農家の従事者そのものです。
そして、製造業中心の社会は肉体労働への需要から男性中心、今はサービス産業に於いては女性の役割が高いことは言うまでもありません。
加えて、1人の就業所得と2人の就業所得を比較すれば、複数の就業所得が優位にあります。つまり、「共稼ぎ=ダブルインカム」こそが優位な所得を得て、かつ離職のリスク分散をしていると考えられます。
更に、少子化を考えれば、「ツーキッズ」がのぞまれと言うわけです。この「ツーキッズ」の達成のために、政治は保育所や育児休業制度を整備し、仕事と子育ての両立を支援る環境を作らなければなりません。まずは、「ダブルインカム」そして、「ツーキッズ」の達成という事です。
ここでは、「タ゜ブルインカム」について、家庭の意思決定は女性が担っている場合が多く、特に消費の分野に強く出ていることを考慮して、子育てや家事サポートへの耐久消費財購入意欲が、新しい産業の創造と内需拡大を担うとしています。
女性の活躍は眼を見張るものがあります。それは特殊な事ではなく、幅広く多様で、なくてはならない存在として位置しています。この女性が本当の意味で自己実現するときに、女性は女性の本然として結婚、出産、育児を選択するのではないでしょうか。この女性の働くステージを広く作りゆくことに日本の発展があろうかと考えます。
なお、同時に若者と高齢者の活躍が必要なことは言うまでもありません。