土浦市退職校長会定期総会に参加させて頂き、今年も多くの事を学ばせて頂きました。
教育功労者として瑞宝双光章の叙勲された方、教育長として長きに貢献され教育行政厚労大臣表彰を受けられた方、健康長寿で米寿・傘寿を迎えられた方など校長先生を退職されても地域で貢献されている皆さまです。
この総会は、毎年工夫を凝らして先生方の活躍を伝えてくれます。今日は、「私の趣味・筑波山巡り11年」として、学校を退職されてから1400回超の筑波山登山をされている先生の講演がありました。
先生は、週に2~3回、午前3時頃に登山を開始、かつ1日2回の登山をする驚異的な登山の実践家です。空気がおいしい、幻想的、神秘的だからこそ早朝の登山であり、ご来光を眺める喜びの健脚登山です。
先生は、筑波山(877m)がなぜ日本100名山なのかを実感をもって語られます。「奈良時代からの悠久の歴史」「山の品格」。これがいわゆる1500m以下の低山でも名山の誉れであると。
では、先生がなぜ筑波山に登山するのか。こんなことがあったそうです。秋も深まった時の女体山、NHKk撮影クルーに遭遇、イタビューを受けました。筑波山登山の動機は何かと聞かれて先生は、「健康」と答えたそうです。そして、その後「本当はそうではなかった」と振り返ったそうです。
真の動機とは何か。先生には、長く透析をする奥様がいらっしゃいました。晴やかな晴天のある時奥様が「こんな日に筑波山に登ったらきれいね」と2度言われたそうです。それを聞かれた先生は、奥様に内緒で筑波山を登山し、内緒で女体山の祠に、そして、ご来光に奥様の延命を祈願しました。内緒だからこそ早朝の登山になったのです。午前9時には、何もなかったように奥様を見舞う日々となったのです。先生は、こう言われました。「家内は5年生き延びました。透析しながら33年生きました」と。1400回超の登山は、祈りの登山でした。
私たちが何かをとことん継続するためには信念が必要です。その行き着くところは「祈り」であるに違いありません。教育もまた未来を託す子どもたちへの祈りの実践だと考えます。
また、懇親会では、ひざ詰で数々のお話を伺いました。退職されてなお意気盛んに活躍されている皆さまのお話は本当に含蓄あるものです。今日は、多くを学ばせて頂きました。心から感謝致します。