公明新聞には、各地の創意工夫ある施策が満載です。
そこには現場の知恵があり、実現力があるといつも勉強させられます。
きょうは、「トイレトレーラー」です。災害時に最も大切な設備がトイレであることは論を待ちません。時にね食料よりも大切であり、我慢が大きな疾病を呼ぶことがあります。さらに、本来、清潔であってこそ確保できる衛星環境にとってもトイレが重要です。
この記事では、
① 快適なトイレがトレーラーによりどこへでも移動できる。
② 完全個室でプライバシーや衛生面にへの配慮がある。
③ クラウドファンディングの活用があった。ふるさと納税も活用した。
などがあります。
防災訓練等に派遣して災害対応の啓発により十分な活躍が期待できるのではないでしょうか。
全国初 他の被災自治体へ派遣も 静岡・富士市
静岡県富士市は、災害時の避難所で活用できる水洗トイレを搭載した専用トレーラーを今年度内に購入する方針を決めた。これは、公益社団法人「助けあいジャパン」の災害派遣トイレプロジェクト「みんなのトイレネットワーク」に同市が賛同し、自治体に対する同トレーラー保有の呼び掛けに、全国で初めて応じたもの。ネットワークが広がれば、周辺自治体のトレーラーが被災地に集結し、快適なトイレを提供できる。
水洗トイレ搭載の専用トレーラーは長さ4.2メートル、幅2.4メートル、高さ3.2メートル。けん引車を使って自由に移動でき、被災地に到着後すぐに利用できる。1500回分と大容量の汚水タンクと給水タンクを装備している。
箱形の荷台にはトイレが4つ。いずれも完全個室で被災者のプライバシーや安全、衛生面に配慮している。1室当たり約1.6平方メートルで、小さい子どもも一緒に入れる十分の広さがあり、手洗い場付きの洋式水洗トイレが完備されている。さらにバッテリーやソーラーパネルで電力を供給するので、停電時や夜間でも照明が消える心配がないなど、避難所生活の長期化に対応できる。昨年4月の熊本地震の際には、同トレーラーが本震4日後から72日間にわたって避難所で活躍した。
富士市はこれまで、避難想定人数である2万6666人分の簡易トイレを備蓄・設置してきた。しかし、避難所生活が長期化する場合、簡易トイレでは感染症などの衛生上の問題やストレスの原因にもなりかねないという課題が指摘されていた。これに対し、同トレーラーは、被災者にとって日常生活に近い快適なトイレ環境を提供できることから、市は「みんなのトイレネットワーク」に賛同し、今年7月、全国に先駆けて参加の意向を発表した。
購入に当たって市は、費用の確保に加え、いざという時に自治体同士が助け合う意義を広く市内外に啓発するため、インターネットで出資者を募る「クラウド・ファンディング」を採用。さらに、ふるさと納税制度を使って出資者が税額控除を受けられるようにもした。その結果、企業や個人から73件の応募があり、わずか2カ月で目標額の1000万円を突破できた。トイレトレーラーの費用は1300万円程度必要で、市は引き続き寄付を募集し、不足分は市が負担する。