7月8日、茨城県議会交通政策・物流問題調査特別委員会の県外調査に参加し、宇都宮市のLRTを現地調査しました。
宇都宮市役所で、まもなく1周年を迎え、海外からも注目されている「芳賀・宇都宮LRT」の事業概要聞取りとLRTに実際に乗車しました。
公共交通の先進的な優等生となるLRTは、多くの魅力的な利点がありました。これを実現した構想力と実行力は素晴らしいと感心します。LRT沿線に企業や高校・大学、そして商業施設やマンションなど見事にLRTの線で繋がります。
バスやタクシーなどの地域交通との連携もトランジットセンターがハブとして機能しているだけでなく、民間との共生も実利に長けています。
芳賀・宇都宮LRTを、そのまま他の地域で真似するわけにはいきませんが、公共交通の可能性を描いていくことに取り組みたいと思います。
宇都宮LRTは、2023年8月の開業以来、順調に利用者数を伸ばしています。開業から半年で約227万人が利用し、これは当初予測の1.2倍に相当します。この結果は、通勤・通学、ショッピング、観光など、多岐にわたる目的での利用が増えていることを示しています。
4月1日から、宇都宮駅東口と芳賀・高根沢工業団地間の所要時間短縮や、通勤・通学時間帯の増便、快速運行の実施など、利便性を高めるためのダイヤ改正が行われました。これにより、さらに多くの利用者がLRTを選択することが期待されています。
現在の利用状況は順調ですが、今後も継続的な利用促進が求められます。特に、運賃の割引や定期券の導入、乗り換え案内の充実など、利用者にとってのメリットを強調する施策が必要です。
LRTの運営には多額の費用がかかります。初期投資に加え、維持管理費用も相当な額となるため、経済的持続可能性が重要です。収益源としての広告やスポンサーシップ、地域イベントの活用など、多様な収入源の確保が求められます。
LRTが地域の交通インフラとして機能するためには、周辺のバス路線や自転車シェアリングなどとの連携が不可欠です。統合された交通ネットワークの構築により、利用者の利便性を向上させ、LRTの利用促進につなげることができます。