8月27日、茨城県は今年度の予算額を77億6500万円増額させる9月補正予算案を発表しました。この補正予算案は、人口減少が進む中で、多様な人材の活用と生産性の向上を図り、県民が安心して暮らせる社会基盤の強化を目指す重要な取り組みを支援するものです。
八島功男議員は、9月10日に県議会公明党を代表して代表質問を行います。茨城県が直面する課題に対して、これらの施策がどのように貢献していくのか、議会での質問、審議で慎重に議論してまいります。
この補正予算の基本的な考え方として、茨城県は人口減少に伴う人手不足や地域経済の課題に対応するため、多様な人材の活用を促進する施策を重視しています。特に、インドからの人材受け入れを強化し、介護、農業、製造業といった分野での労働力を確保するための現地調査や人材送出機関の開拓が行われる予定です。これにより、将来にわたり経済力のある社会を構築するための基盤を整える狙いがあります。
また、外国人患者が安心して医療を受けられる環境を整備するため、医療機関に対して遠隔多言語通訳サービスの提供が進められます。このサービスは24時間365日利用可能で、診察時の通訳や予約、問い合わせの代行も含まれ、医療機関の負担を軽減するとともに、外国人患者が安心して医療を受けられるようにするものです。
福祉・医療分野では、介護施設や障害者施設に対してベッドセンサーなどの見守り機器の導入を支援し、職員の賃上げや業務効率化を促進します。この施策は、職場環境の改善を図ることで人材確保につなげることを目的としており、特に処遇改善加算を上回る賃上げに取り組む施設への支援が強化されます。
防災・減災対策においては、豪雨による浸水被害を防ぐために田んぼダムの設置が進められます。この設備により、水田に一時的に雨水をため、河川への流入を遅らせることで洪水対策を図ります。さらに、老朽化した橋梁の修繕や耐震補強など、社会資本の整備も補正予算の重要な項目として盛り込まれています。
これらの施策は、県民の安全・安心を守り、持続可能な地域社会を実現するためのものであり、茨城県の未来に向けた重要な一歩となるでしょう。