9月3日に開催された「県有施設・県出資団体等調査特別委員会」において、茨城県議会公明党を代表して八島功男議員が出席し、「県有施設・県出資団体等の在り方」についての調査・検討が進められました。特に県有施設の運営手法についての提言案が示されました。
提言案では、県有施設の売却や譲渡に関して、単に経営悪化や老朽化といった理由だけで民間への譲渡や活用を決定するのではなく、最善の運営手法を模索することが強調されています。これは、公共の財産である県有施設が県民にとって重要な役割を果たすべきものであり、地域住民に十分な説明を行い、影響をしっかりと検討する必要があるからです。
さらに、この提言案は、施設の管理や運営手法の見直しを行い、より効果的かつ効率的な運営が可能かどうかを慎重に検討するべきだとしています。民間業者からのアイデアを募る「サウンディング調査」も、単に施設の売却や処分を前提とするのではなく、他の手法も考慮しながら進められるべきだと強調されました。
特に重要なのは、議会がこのプロセスに関与するべきだという点です。知事と対等の機関として、県有施設の運営方針の決定には、議会が事前に報告を受け、関与できる体制を整える必要があるとの提案がなされました。これにより、地域住民や県民の声を反映した適正な運営が実現されることが期待されます。
茨城県議会では、昨年6月に鹿島セントラルホテルなどの施設が民間売却される方針が示されたことを契機に、特別委員会が設置されました。そして、今月30日の会合では、これまでの議論をまとめた最終案が作成される予定です。県有施設の適正な運営を目指すこの取り組みが、今後どのように進展するのか、引き続き注視していく必要があります。
県民の財産である県有施設が、より良い形で維持され、地域社会に貢献し続けるための最善の運営手法が見出されることを期待しています。
写真は、民間へ譲渡された鹿島セントラルホテル(2024/8/4撮影)。